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第134回直木賞大予想

王様の図書館、1年以上を費やしてようやくの開館である。
今年読んだ本の感想をツラツラと書いていきたいが、開館に当たって何か特集をと思い、
毎回考えている直木賞の予想を書いてみることにした。
このテキストを書いているのは16日、発表は17日ということなので大変あわただしいが、
ご了承いただきたい。

第134回直木賞候補作は以下の通り

伊坂幸太郎「死神の精度」(文藝春秋)
恒川光太郎「夜市」(角川書店)
恩田陸「蒲公英草紙」(集英社)
姫野カオルコ「ハルカ・エイティ」(文藝春秋)
東野圭吾「容疑者Xの献身」(文藝春秋)
荻原浩「あの日にドライブ」(光文社)

既読は「容疑者Xの献身」「死神の精度」「あの日にドライブ」の3冊。
例年よりもミステリー寄りのラインナップで、予想は付けやすいか。
前回の「逃亡くそたわけ」前々回の「十楽の夢」等、
毎回全くこちらの範疇外の作品がエントリーされることがあるのだが、
今回は知っている作家ばかり。
こちらが取ってほしい思う作品と受賞予想は往々にして一致しないことが多いのだが、
今回の候補作は粒ぞろい。それなりに納得のいく作品が並んでいると思う。
では、それぞれのコメントから。

伊坂幸太郎「死神の精度」(文藝春秋)
数えてみるともう4度目の候補になる。巷の評価も高く、版元も文春。晴れて受賞となる可能性は高いだろう。ただし、伊坂氏の場合、次作の「魔王」「砂漠」とも評価が高く、個人的にはもう一回遅らせての受賞が妥当かと思う。
恒川光太郎「夜市」(角川書店)
日本ホラー小説対象受賞作。デビュー作で直木賞を受賞するというのはけっこうハードルが高く、過去見ても「テロリストのパラソル」「GO」くらい。選考委員の「もう1〜2作見てみたい」という意見を覆すのは難しいということか。未読だが、各書評での評価を見る限り、興味深い作品であることは間違いないようだ。ただ、他の候補作のレベルが高いだけに、今回の受賞は難しいだろう。
恩田陸「蒲公英草紙」(集英社)
意外にも、前回の「ユージニア」が初のノミネート。え、ホントか?調べ間違ってなと思うくらい、経歴、人気、売れ行きとも超一流だ。大森望・豊崎由美「文学賞メッタ切り」でも触れられているとおり、直木賞というのは賞を与えるタイミングをことごとく外す賞であるので、今更、この人にという作家が受賞するパターンは多い。宮部みゆきや重松清などの例を見ると、恩田氏の受賞も現実味を帯びてくる。シリーズ作の途中の作品に受賞させることもままあるので、可能性は充分ある。
姫野カオルコ「ハルカ・エイティ」(文藝春秋)
前候補作「ツ、イ、ラ、ク」があまりにも衝撃的だったが、今回の候補作も世間の評価は高い。版元も文春であるし、未読ではあるが本命の一つだと思う。林真理子あたりが一押しにする図が見えそうだ。姫野氏はデビューも持ち込みに近い形で、実は文学賞の受賞歴がない(と記憶している)。これだけキャリアがある作家で、もし初の文学賞受賞が直木賞というのであれば、それはそれですごいことなのかも。でも、本当は「ツ、イ、ラ、ク」で取ってほしかったのだが。
東野圭吾「容疑者Xの献身」(文藝春秋)
さて、問題の候補作である。6度目のノミネートで、世間でもここで取らなければもう一生ない、といわれているが、果たしてどうか。結論から言えば、単独受賞はない、と思う。渡辺淳一など、アンチ東野一派がまたトンチンカンな選評で笑わせてくれるかもしれない。しかし、よく候補作にしたなあ。仮に受賞させれば例によって今更感は強く漂うし、受賞できなかったら世間から非難殺到である。どっち転んでも難しいので、多少オブラートにくるむ意味で「ハルカ・エイティ」または「蒲公英草紙」とのダブル受賞というのが妥当なところと予想した。「白夜行」または昨年の「さまよう刃」あたりの方が受賞作にふさわしいのだろうが、そうならないのが直木賞の直木賞たるところだ。
荻原浩「あの日にドライブ」(光文社)
好きな作家だし、実力も充分。しかし、今回の受賞は難しいだろう。山本賞受賞作「明日の記憶」に比べると、今回の候補作はやや軽い印象。元々軽妙な文体にテーマ性を盛り込むのが荻原氏の作風だが、力作揃いの他の候補作に比べると、次回作に期待、という流れが妥当かもしれない。


で、予想です。

本命=「容疑者Xの献身」&「ハルカ・エイティ」のダブル受賞
対抗=「蒲公英草紙」の単独受賞

17日の夕方には発表されてしまうので、16日にアップできても丸1日くらいの寿命ですが、
まあ、お遊びということで、ご容赦いただければ。


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